コンサルタントの専門性とコミュニケーション力で、組織再編も制度変更もスムーズに解決できています!

「専門家が窓口として直接対応し、課題を瞬時に解決してくれています。
社内事情も把握していただき、バックアップ体制も整えることができました。」
【セガサミーホールディングス株式会社】 (右側4名、左より)
人財開発本部 人財戦略室 HR企画・DX課長 兼 キャリアセンター 溝辺 裕史 氏
財務経理本部 経理部 課長 庄司 善明 氏
財務経理本部 経理部 海外グループ経理課 福田 成章 氏
財務経理本部 経理部 プロフェッショナル 中岡 大樹 氏
【株式会社IICパートナーズ】 担当コンサルタント 大橋 祐太・太田 剛
目次
- 1 :セガサミーホールディングスの概要
- 2 :ご担当者の業務について
- 3 :制度コンサルティングサービス利用前の課題と検討
- 4 :制度コンサルティングのエピソード
- 5 :DBO計算サービスのエピソード
- 4 :IICPの印象
- 5 :今後期待すること
総合エンタテインメント企業グループ“セガサミーグループ”の持株会社である、セガサミーホールディングス株式会社(以下、セガサミーHD)は、2020年度から「退職金制度コンサルティングサービス」、23年度より「退職給付債務計算サービス(以下、DBO計算サービス)」をIICパートナーズ(以下、IICP)にご依頼いただいております。今回は、セガサミーHD人財開発本部の溝辺氏と財務経理本部の庄司氏、福田氏、中岡氏に、サービス導入の経緯から利用した感想を伺いました。

企業情報 | セガサミーホールディングス株式会社 https://www.segasammy.co.jp/ja/ |
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所在地 | 東京都品川区西品川一丁目1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー |
設立 | 2004年(平成16年)10月1日 |
従業員数 | 単体:414人、連結:8,147人 (2025年3月31日現在) |
事業内容 | 総合エンタテインメント企業グループの持株会社として、グループの経営管理及びそれに附帯する業務 |
セガサミーホールディングスの概要
「感動」や「共感」が溢れる社会を私たちの開発した製品・サービスで生み出す
御社について教えてください。
セガサミーホールディングス株式会社は、総合エンタテインメント企業グループ“セガサミーグループ”の持株会社として、グループの経営管理および附帯する業務を行っています。
「感動体験を創造し続ける ~社会をもっと元気に、カラフルに。~」をMission/Purposeに掲げるセガサミーグループは、ゲームコンテンツから映像、トイに至るまで多種多様な“遊び”を提供する「エンタテインメントコンテンツ事業」、パチンコ・パチスロの開発から販売までを手がける「遊技機事業」、統合型リゾートの運営およびカジノ機器の開発等を手がける「ゲーミング事業」の3つの事業を軸に、エンタテインメントを通じて世界中のあらゆる人に感動体験を提供し続けています。
ご担当者の業務について
皆様の普段の業務や退職給付会計との関わりについて教えてください。
溝辺氏:人財戦略室HR企画・DX課で、グループの人財戦略やグループ共通のタレントマネジメントシステムの運営を行っていまして、今は少し退職金関係からは離れています。
私がセガサミーHD単体の人事をしていた2018年頃に、セガサミーグループ(セガサミーHD、セガ、サミー)を大崎に集約するというイベントがありました。
同時にグループ会社のコーポレート機能もセガサミーHDに集約させる検討をした際に、グループ会社の退職金がバラバラであることが転籍のボトルネックになっており、課題解決のため退職金の担当になりました。

庄司氏:私は税務統括課でグループの税務をメインで行っています。
セガサミーHD単体とサミーの決算をするチームにいた頃、前任者の部署異動があり、後任者が見つかるまで一旦私がこの業務も担当することになりました。後任者候補を選出中に、退職金制度の変更という大きなイベントが発生して、なかなか他のメンバーに任せることが難しくなり、部署異動した現在も私が担当していますが、次の決算までには後任に引き継ぎながら進めたいと思っています。
中岡氏:当時は庄司と同じ部署でしたが、今は私だけ国内グループ経理課に残って、セガサミーグループの遊技機事業セグメントのサミーの経理全般を担当しています。私も前任者が異動になったことをきっかけに、昨年からサミーの人件費業務を引き受け、現在は退職給付会計にも携わっているという状況です。
福田氏:私も前任者から引き継ぐ形でこの業務に携わることになり、海外グループ経理課に異動した現在も継続してセガに関連する経理業務を行っています。
退職給付会計については、大変困りながら業務をすすめていた記憶があります。
制度コンサルティングサービス利用前の課題と検討
ご相談いただいたきっかけとなった、当時の課題を教えてください。
溝辺氏:2018年にセガサミーグループが大崎に集まるという大きな動きがあり、グループ会社のコーポレートで勤務している人たちに、セガサミーHDに転籍をしてもらうプロジェクトが始動しました。今いるメンバーの庄司と中岡はサミーの経理から、福田はセガからと、バックグラウンドが違うメンバーが大崎本社に集まる形で、当時50名くらいのプロパーだったセガサミーHDに、各グループ会社から計400名くらいに転籍いただくことになりました。
そのため、グループ内の退職金制度も同時に見直す必要があり、確定給付企業年金制度(以下、DB)の主幹事だった保険会社に相談したところ、IICPを紹介していただきました。
当時の一番の困り事は、セガサミーHDとサミーが企業年金規約、セガが企業年金基金という全く別の制度を持っていたことでした。また、給付設計についてもセガサミーHDとサミーはポイント制、一方セガは最終報酬比例方式(給与比例方式)で、こちらも全く違う制度だったので、整合性をどう取るのかいう課題もありました。
他社もそうだと思いますが、人事といってもなかなか年金制度を熟知している人間は少ないので、外部の専門家にサポートしていただきたいと考えました。
IICP以外にも比較して検討されましたか?
溝辺氏:お世話になっている取引先に話を聞いてみたことはありますが、ほとんど比較はしていないです。
今であれば経理から監査法人等に相談する選択肢もあると思いますが、当時はまだ人事と経理の距離もここまで近くなかったので、人事のみで検討していました。
最終的にIICPにコンサルティングを依頼することになりましたが、DBの主幹事会社からのご紹介だったのも、社内を説得する上で大きかったのかなと思います。
制度コンサルティングのエピソード
コンサルティングを受ける中で、印象に残ったエピソードはありますか?
溝辺様:私の感覚になりますが、太田さんと大橋さんには長時間非常に緊密にお付き合いいただいたと思っています。
私も保険会社とやりとりしながら業務を行ったことはありましたが、どちらかというと言われた通りデータを作って、納品物を受け取るといった流れ作業で、疑問に思うことも多かったです。IICPの場合、しょっちゅうお二人にお電話で、「これってこれで合っていますか?」と連絡させていただけているので、ありがたいと思っています。

あとは、気になることを深いところまで先回りして教えていただけるので、自分自身の理解も深まっています。元々自分もよくわからなかった分、社内の人が疑問に思っていることもよく分かるので、結果として社内に対しても問題なく説明できています。
コミュニケーションの密度は、他のコンサルティング会社と比べても、秀でていると感じているので、そのうちIICPの方がグループの退職金制度に詳しくなって、当社としては外部のバックアップが一つできるのではないかと思っています。(笑)
DBO計算サービスのエピソード
制度変更後、DBO計算もご依頼いただいた経緯を教えてください。
溝辺氏:それまでは主幹事会社にDBO計算もお願いしていました。
しかし、既存の制度に加え、新制度もでき、さらに古い積み残しの課題もある状況を鑑みると、それぞれの制度理解について属人的な側面が出てきており、個別に調整するのは難易度が高まってきておりました。
また、時間経過の中でどうしても担当者が変わることは避けられませんので、過去の歴史も含めてわかる私たちが担当しているうちに、全部まとめてパッケージングして持続可能なシステムにしたいと考えていました。
そこで、これまでのコンサルティングサービスを通じてコミュニケーションの頻度が圧倒的に違うと感じていたIICPに、DBO計算もお願いしたということです。
断片的に複数のことを発注していくと、結局誰かが最後に統合する作業が発生します。そこを全て知り尽くしているIICPに1つのパッケージにしていただいて、当社はこのワンパッケージで回しておけば、何とかなるという状況を作りたかったので、本当に期待していた状況が作れたと思います。
密なコミュニケーションとスピーディな対応を実感
IICP でDBO計算する前後での業務上の変化や感想を教えてください。

庄司氏:この業務は複数ある決算処理の中の一つであって、社内に理解が深い人が少ない中で、時期が来たら主幹事会社に依頼して、人事がデータを作成して、主幹事会社から結果が来て、ワークシートを作って、というような単純作業になっていました。
また、主幹事会社にはなかなか質問もできなかったです。IICPの場合は、決算の前から凄く密にコンタクトをとっていただけて、本当に張り付いているのではないかと思うくらいレスポンスが早いですね。(笑)
分からないことがあればすぐ聞けましたし、回答が秒で来るというような感じで、誤りも決算の前に解決できました。やり直しをお願いしたこともありましたが、すぐに対応いただけて、後から間違いに気づくということがなくなって本当に良かったと思っています。
我々の理解も深まりましたし、これを次の担当者に引き継いで、社内の知見が溜まっていくと良いと思っています。
中岡様:IICPに依頼してスケジュール感がすごく変わったと感じています。引き継いだ当時は、1月に一旦予測の割引率で計算を依頼して、3月に割引率が確定してから補正計算する流れで作業していたと聞いていました。
IICPにお願いしたところ、3月のイールドカーブが出てから計算していただいても間に合っているので、それだけで2か月くらい短くなっていて、リードタイムが格段に減らせています。割引率を指定する際の社内手続きや決算に取られる作業時間も減ったので、そういうところでもコストが下がっていると感じています。
監査手続でも入り組んだ質問は出ず、スムーズに進めたと思っているので感謝しています。
福田様:前任者がある程度簡潔にまとめてくれていたものの、10個以上シートがあるようなワークシートを作成していました。特にセガは年金もあるので資産等のややこしい計算も全て1つの壮大なシートにまとめていたので、それを全て理解するのも大変でした。これでは引き継いだ際に、どこかで抜け落ちてしまうリスクもあったので、今の形に整備していただいて非常によかったと思います。
ワークシート作成が終わると、監査対応があり、そこでも時間をとられて大変でしたが、今はIICPから会計報告書をいただけているので、明解になり時間も削減できているので大変助かっています。メールやチャットにすぐに回答いただけて、直ちに困り事を即決できましたし、突然の電話での質問にも、すぐに対応いただけて、私にも知識がついてきて非常に感謝しています。
親身なサポートのおかげでピンチも乗り越えられた
特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
福田氏:2020年度の補填の部分での出来事が印象に残っています。
セガの場合、加入している基金の特性上、補填部分の計算がありました。当初私にはこの補填部分を割引計算しなければならないという認識がなくて、誤った数値で処理を進めてしまったことがありました。今までは行っていなかった処理ということもあって、わからない部分もあったのですが、IICPのお二人にはわかりやすく説明いただき、誤りの修正や監査法人への説明ができました。

それと関連して、今までは基金全体を管理していたところも、個社管理すれば良い形で進めていただいたことで、加入会社からの問い合わせにもIICPの報告書を提示すれば済み、非常にスムーズになりました。私が対応しているセガは、業務上多岐にわたるので、非常に助かっています。
直近では、セガに追随するように、グループ会社も新制度を導入することになり、私から従業員への説明が必要だった際にも、お二人に補足や解説していただいて非常に助かりました。今後もお手伝いいただければありがたいです。
IICPの印象
担当している太田、大橋の印象はいかがですか?
溝辺氏:第一印象は、お二人とも物腰柔らかで非常にやりやすいなと思いました。
専門性が高い内容を、あまり知識を持たない人に教える時に、親身になって教えられるかどうかというのは重要だと思っています。お二人は専門性の部分においても安心してサポートしていただけるなという感覚があったので助かりました。
普段私たち人事がお付き合いするソリューションのコンサルティングや、システム導入の際の業者は、営業担当とコンサルタントが別にいるパターンが結構多いのですが、IICPの場合は専門家がダイレクトに来て、サポートいただけるので非常にありがたいと思っています。
先日も課題が生じた際に、太田さんに直接相談してすぐに理解してもらい、対応いただけることになったのですが、それくらいフランクにコミュニケーションを取れて、時にはこちらのタスクの追跡までしてくれて、甘えさせていただいています。
福田様:お二人ともリアクションが良いのでスムーズに話が進みます。初めはグループの内情が分かりにくいので細かく説明しましたが、最近は簡単に伝えればすぐに汲み取って対応いただけるようになっていますし、監査法人や関連会社の方とのやり取りでも、内情を把握いただけているので大変スムーズに進めることができています。
「退職給付って、何か固くてわかりづらいな」と個人的には思っていますが、お二人の説明は、この業務に関わりがない人や、2、3回くらいしか聞いたことがない人でも、理解しやすく、噛み砕いて伝えてくれていると感じています。
コンサルタントとのダイレクトなやりとりで、瞬時に問題解決できる
これからサービスを検討する企業へのIICPのお勧めポイントを教えてください。
溝辺氏: IICPには本当にフラットに寄り添っていただいたことで我々の制度が出来上がっていると思っています。私たちのやりたいことに、専門家としてニュートラルにコミュニケーションを取ってくれて、かつ、わかりやすいというのはかなり稀有だと思いますので、社外のいろいろな人から退職金の話を聞くと、自信を持って「IICPがおすすめです」と勝手に営業できるくらいお世話になっています。(笑)
専門家がダイレクトに1次窓口として来てくれるので、それが一番心強いですし、体感ですけど、リーズナブルだとも思いますね。お二人の方が我々よりも社内制度に詳しくなってきているので、そうすると社内業務も安定しますし、共通言語ができるとコミュニケーションミスは起こりにくくなるので、IICPのコンサルタントが最前線に立つという方針はありがたいと思っています。
中岡氏:経理の視点でいうと、退職給付会計の専門的な知識が弱い企業でも安心してIICPの助け舟に乗れるようなイメージがあります。
凄く細かい専門的なところも、初歩的な質問もすぐ答えていただけますし、気になるところは「ちょっと会議いいですか?」と連絡すると、すぐに日程を送っていただけて、本当に親身に寄り添ってくれます。疑問に蓋をせずにオープンに話せるような関係をIICPが作ってくれるため、フレンドリーにやらせていただけるのはお勧めできるポイントだと思います。

福田氏:退職給付制度に関しては人事の方にフォーカスされるので、コンサルティング会社に「会計処理はどうしたらいいですか?」と聞いても、あんまり回答が出てこないイメージでしたが、IICPはその辺も非常に確認が取りやすかったですし、両方精通されているというところが非常に大きな強みなのかなという気がします。
今後期待すること
IICPに今後期待することはどんなことですか?
庄司様:まだいくつかあるグループ会社の退職金制度も全て統一されていない状況ですが、期末にもご相談したような転籍など、大規模な組織変更は今後も起こり得ると思っています。その際に退職金制度が影響することが結構あるので、そういったところで専門的なアドバイスをいただきたいと思っています。
また、会計士からかなり専門的な質問が来るため、専門家の力が必要になりますので、ぜひ今後もお任せしたいと思っています。
溝辺氏:人事制度企画としては、グループ内での人財流動の障壁となっていた退職金制度を変更でき、大きな変革をやりきったという感覚を持っています。しかし、退職金制度は過去の制度も含めて、最後の一人が退職するまで企業年金制度を維持し続けなければなりません。
また、法改正等が起きたり、経済状況の変化によって年金資産に影響が出ることもあり得るので、少なく見積もっても40年くらいは、変化に対応しながら今の複雑な制度を維持し続けなければならないと思っています。

退職金制度が存続する限りは、当社事情のノウハウや歴史がIICPにも溜まってきていると思われるので、安心して任せることができます。当社の担当者が交代した際に、当社の歴史と制度の流れをIICPからお話しいただいて、トレーニングしていただけると非常にありがたいですね。
日本国内の現行制度においては、いろいろ進めてきていますが、企業がグローバル化していく中で、将来的には海外駐在者の制度対応等も睨んでいかなくてはいけないと思っています。IICPにはぜひ我々が困ったときにサポートいただけたら嬉しいです。
【 IICP担当者 東京本社コンサルタント太田より 】 溝辺様、庄司様、福田様、中岡様 この度は弊社事例取材にご協力いただきありがとうございました。 初回の制度コンサルティングから制度変更後の会計処理に至るまで、検討事項が多岐にわたり対応が難しい場面も多くありましたが、皆様のご尽力もあり、各種課題解決をサポートすることができました。ありがとうございました。 今後も貴社グループにおける退職給付の課題解決を全力でサポートしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 |
※取材日時:2024年9月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。