【コンサルタントを直撃!第1弾】大橋祐太に聞いた!最近の退職給付会計業務サポートとは?

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【コンサルタントを直撃!第1弾】大橋祐太に聞いた!最近の退職給付会計業務サポートとは?

3月末決算のお客様への対応を目前に控え、IICパートナーズのコンサルタントも慌ただしくなってきております。

さて、本稿では本格的にサービス提供を開始した退職給付会計アドバイザリーサービス「退職給付会計テンプレ3-SET」に関連し、弊社コンサルタントの大橋にお客様への退職給付会計業務のサポートを振り返ってもらいました。

既にお取引を頂いているお客様には「こんなことも頼めるのかな?」とご相談いただくきっかけにしていただき、まだ弊社とお取引のないお客様は、退職給付会計の分野で効率化したいことや不安要素があれば、「IICパートナーズだとどこまでサポートできるのか」をイメージしてもらう一助になれば幸いです。ぜひ最後までご覧ください。 大森祥弘
 

さっそくですが、大橋さんがどんな仕事をしているか教えてください。

一番数が多いのは退職給付債務計算(PBO計算)です。
PBO計算は将来の退職や昇給を織り込む数理計算の要素が強く、計算結果の品質を担保するにはアクチュアリーという専門の資格が必要になります。
私がその資格を持っていることもありPBO計算業務を行うことが多いですね。

保険会社からの転職で2年程前に入社されましたが、前職でもPBO計算業務を担当していましたよね。当時を思い出して、お客様への対応という点で前職と違う点があれば教えてください。

前職の保険会社でもPBO計算業務は担当していましたが、以前と比べると単なる計算にならないよう意識しています。
PBO計算はお客様から依頼や指示を頂いて遂行する業務ですが、依頼や指示の内容が妥当かどうか私自身も確認して、お客様にアドバイスを差し上げたり、こちらから計算のやり方を提案することもあります。

あとは計算結果を報告書という形で出すだけではなく、計算結果に関するお客様への説明、監査法人から計算結果について質問があった際にお客様だけでは答えるのが難しい論点もあり、そういった点をサポートしています。とにかくお客さんに不安を感じさせないように意識していますね。

お客さまとのやり取りが増えることで、課題やニーズが把握しやすくなる

PBO計算以外にはどのような業務を行っていますか?

いわゆる退職金の制度設計とかコンサルティングと呼ばれるものに携わっています。

ただ、コンサルティングというと「会社合併するぞ。退職金制度をイチから作るぞ」みたいことをイメージされる方が多いと思います。たしかに、2年以上ずっと携わっているような大きいプロジェクトもありますが、そうではなくお客様と2、3度お話して解決するような、担当者の方のお悩み相談みたいなものもあります。

大橋

アクチュアリーが幅広くお客様のご相談を受けることは他社と比べると、かなり珍しいと思うんですけれども、お客様とのやり取りの機会が増えることで、お客様の課題やニーズが把握しやすくなるところがあると思っています。このあたりはIICパートナーズ特有ですね。
 

大森祥弘

私の前職では、業務委託先という立場で、年次の業務とは違うことを依頼された際に、リソースも限られていますし、退職金や企業年金のサポートをする部署は専門性が高くなるので、時にネガティブな感じになることもありましたけど、IICパートナーズはそもそものスタンスが違うのかもしれないですね。

次に、退職給付会計のサポートといった点を聞いてみたいと思います。
PBO計算だけではなく、会計処理も含めて監査対応を行っている企業も多いと思います。

退職給付会計のサポートというとPBO計算のオプション的な感じでサービス提供していることが一般的ですが、実際にお客様を担当されて意識していることはありますか?

お客様から委託いただいている業務内容は、退職給付会計のサポートまでが含まれていたり、PBO計算だけだったりと様々ですが、会計処理関連は業務委託の内容に関わらず色々とご相談を頂きます。

中でも多いのは、「決算日直前に退職することになった方について、退職金の支払が期をまたいだら会計上どうするのか」といったことです。
あとは、リストラ等があった時に、上乗せで支払う退職金の会計処理についても相談頂きます。

最近、よく目にしますね。セカンドキャリア支援金とか言いましたっけ?

そうですね、会計基準だと早期退職加算金といった表現になっていますが、お客様の規程を拝見するとセカンドキャリア支援金といった名前になっていることが多いです。

こういった早期退職加算金をPBO計算の対象にするかという論点もありますが、会計上の処理についても他の退職金の支払いと同じようにしてよいのかご相談を頂きます。
そもそもお客様が、このあたりをあまり考えずに退職金と一緒の取扱いにしてしまっていることがかなり多いので、PBO計算の対象とするかだけでなく、お客様に会計上の取扱いを確認する過程で、私から正しい方法を説明するようにしています。

そういった観点では、PBO計算はもちろんですが、会計処理までカバーできていなかったらお客様が会計処理で間違えてしまうといったリスクが結構あるってことですね。
監査のときに間違いを指摘されて気付くみたいな…。
大森祥弘

大橋祐太


そうですね。担当者から決裁者まで退職給付会計の決算業務に関わっている人が誰も気付かず…というのは可能性としては低いかもしれないですが、決算締めた後、5月下旬ぐらいの監査で急に指摘を受けるということはあり得ると思います。

今、話した2つのテーマ(セカンドキャリア支援金、決算間際で退職する社員への退職金の計上時期の取扱い)はどちらも絶対毎年発生するとは限らないというのがポイントかと思っています。

期末間際に退職して、支払いが次の年度になるのは大きい会社だったら毎年発生しますけど、中小企業だったら毎年発生するとは限らない話です。
早期退職、セカンドキャリア支援金もそういう制度を実施した時だけ出てきます。そのため会社の中でもルールが決まっておらず、引き継ぎされないケースや、ずっと同じ担当者であっても前年と同じ処理で、とは行かないのが問題ですよね。
その時に弊社に限らず計算委託先に相談していれば大丈夫だと思いますが、その場の判断で進めてしまうと、そのまま計算が進んでしまい、後に監査で指摘されるということはあるかもしれないですね。

大森祥弘 退職給付会計のサポートって、保険会社等だとここまでやらないですよね。退職給付会計の会計処理って一般的なことはもちろん全社共通ですけど、民間企業、医療法人と会計基準が微妙に違ったりしますし、各社独自の処理みたいな部分もあって、委託先としてはなかなかリスキーな業務だと思っています。
会計報告書(退職給付引当金を算出するまでのレポート)を決算締めに間に合うように、数字を作り込んでいるのを見ていて、私からするとコンサルタントはすごいなと感じます。



何かを作ることはないですが、会計に限らず監査対応も代行して、こういう考え方で作りますというお客様側の検討を支援したり、お客様にツールを提供したりしています。

他社のスタンスは厳密にラインを作って、業務の範囲を明確化して切り分けるっていうところで、考え方としては正しいと思いますが、弊社のビジョンの通り、「お客さんを知り、頼られ、評価される」という点で考えると、お客様と壁を作って、ここから先はそちら、ここまではこちらでやるというのは良くないと思っています。

IICのコンサルタントはそのビジョンの下でお客様と親密な関係にあるため、かゆいところもちゃんと説明していきます。それをありがたいと思っていただいているお客様が私達を選んでくれているっていうことだと思いますね。

最後に、退職金や企業年金のコンサルタントとして今後、どういうことを行いたいか、自分なりにこういうところを強みにしたいなどありますか?

大橋っていう担当の人がいて、「割と親身にしてくれるな」と感じてもらって、そうやって関係を深めながら、退職給付という領域に関してお客様に親しみを持ってもらえればなと思っています。

 

大橋祐太イメージ 株式会社IICパートナーズ 数理コンサルティング第2部 部長
日本アクチュアリー会正会員・年金数理人                                

大橋  祐太

東京大学大学院数理情報学専攻系研究科修了。大手生命保険会社に入社し、確定給付企業年金の年金数理計算や退職給付債務計算に携わる。2020年にIICパートナーズに入社し、退職給付債務計算や退職金、年金制度のコンサルティングを担当。

 

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