IFRS対応はもちろん、親身なコンサルタントや提供ツールに大満足です!
「海外の親会社がIFRS基準に変更した際に、要件を整理してレポートを作成し、
短い期間で監査対応までサポートいただきました 。」
株式会社ミキ・ツーリスト 経理部次長 渡辺 泰光 氏 (左)
株式会社IICパートナーズ 担当コンサルタント 大橋 祐太 (右)
目次
- 1 :ミキ・ツーリストの概要
- 2 :ご担当者の業務について
- 3 :利用を検討したきっかけ
- 4 :IICPからの提案とサポート内容
- 5 :IICPを利用して実感したこと
- 6 :今後の期待
1967年に英国と日本で設立し、旅のエキスパートとして 旅行者の海外旅行をサポートしつづける株式会社ミキ・ツーリスト(以下、ミキツーリスト)は、2015年度より「退職給付債務計算サービス(以下、DBO計算サービス)」をIICパートナーズ(以下、IICP)にご依頼いただいております。今回は、経理部次長の渡辺氏に、導入するきっかけやコンサルタントとのやりとりについて伺いました。
企業情報 | 株式会社ミキ・ツーリスト https://www.mikitourist.co.jp/ |
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所在地 | 東京都港区虎ノ門4‐1‐1 神谷町トラストタワー5階 |
設立 | 1967年7月1日 |
従業員数 | 126名 (2022年8月1日現在) |
事業内容 | ツアー・オペレーター業務、GSA業務 |
ミキ・ツーリストの概要
旅行会社、旅行者の安心のために、さらなる品質を求めつづる
御社について教えてください。
ミキ・ツーリストは、日本の旅行代理店に海外旅行の地上手配を提供するツア−オペレーターとして、日本からヨーロッパに渡航するお客様のサポートをさせていただいております。
創業者が欧米の旅行会社に勤めていた際に、ヨーロッパ旅行に来る日本人に対する、外国の旅行会社のサービスが不十分だと感じ、1967年にロンドンで起業しました。日本からヨーロッパに来る日本人旅行客に対して、日本人ならではのきめ細やかな視点でおもてなしができる体制をヨーロッパで確立しました。
ヨーロッパ各国にオフィスを構え、駐在する日本人スタッフが、日本から来る旅行者の受け入れをしてきました。海外旅行の自由化によって着実に成長遂げ、現在では、欧州、北米およびハワイ、中米・カリブ、南米、中東、アフリカ、オセアニア、アジア、日本国内へのパッケージツアーやアドホックツアー、個人旅行プランを手配しています。15年程前からは、ヨーロッパから日本に来る来訪ビジネスにも力を入れています。
旅のスタイルや流通形態がますます多様化するなか、ツアーオペレーターとして専門性・独自性・先進性をさらに高め、新たなチャレンジに取り組んでいます。また、旅行者の喜びを第一に、そして、旅行産業のさらなる発展のために、これからも、旅のエキスパートとして、旅の未来を創造しつづけます。
ご担当者の業務について
渡辺様の普段の業務内容を教えてください。
旅行会社に入社したにも関わらず、いきなり経理部に配属されまして(笑)。やってみたら知らないことばかりだったので面白さを感じながら、業務をこなしているうちに30年ぐらい経理を担当しています。
5年目ぐらいのときに、企業年金(以下、DB)の管理を任されるようになり、そちらはもう25年ぐらい携わっています。それに加えて、この退職給付会計業務が2015年から始まりましたので、IICPには8年前からお世話になっていますね。
IICPに提供するデータを準備するのは総務部と私で、個人の要支給額など個人別データの作成は総務部で行っています。DBについては私の方で管理しているので、DBに関する情報は、私から提供しています。
利用を検討したきっかけ
計算を依頼することになったきっかけを教えてくださいい。
日本法人は日本の会計基準で決算をしていますが、先ほどお話しました通り、ヨーロッパに関係会社や子会社があり、連結決算を行っています。その連結決算の会計基準が英国基準(FRS102)に変わるという出来事が8年前にありました。
その際に退職給付債務を外部に計算してもらう必要があるということになりまして、DBの幹事会社に相談したところ、IICPをご紹介いただきました。私はDBの担当でしたので、IICPと一緒にゼロからこの業務に立ち会うことになりました。
その後IICPに依頼してからは、色々教えていただきながら、少しずつ知識を高めていきまして、現在は何とか業務をこなせているという感じです。
当時不安だったことはありますか?
退職給付債務計算の委託先にあてがない中、計算結果をあと3か月くらいで入手しないといけなかったのが一番不安でしたね。計算委託先が決定してから困ったこととしては、色々な資料の提供を依頼されましたが、最初はどの資料のことなのかよくわからないことでした。ただ、そこはIICPが丁寧に説明してくださったことですぐに解消されました。
一番手間がかかったのが全従業員のその時点の退職金の持ち分(要支給額)を出す手順でした。分からないなりに作って提出すると、「ここはこうしてください」と早く不備が解消できるようにアドバイスいただけて、期日は大変でしたがIICPのおかげで準備することが出来ました。
とにかく何度も差し戻しがないように、IICPからのフィードバックが、非常にわかりやすく適切でした。初年度はクローズするまでの時間が非常に短かったですが、2年目以降は早めにIICPからご案内いただけるので、準備時間をたっぷり取れていますし、わからないことがあればどんどん聞くと、適切な答えが返ってきて、担当者としてもやり取りを楽しみながら、効率よく作業を進めることができています。
IICPからの提案とサポート内容
ツールの提供やIFRS対応に伴う提案でさらに効率化
実際に業務を進めていく中で効率化されてきたことはありますか?
数年前にIICPから、個人別データの提出用フォームを提供いただいてからは、自社でもデータの間違いをすぐにチェックできるようになって、大幅な間違いは一切なくなったように思います。
以前は、在籍者の情報と退職者の情報をそれぞれ準備して整合させる際に、自社だけで作業すると、どうしても噛み合わなくて、修正が難しいこともあり、IICPにかなり細かく確認していただいていました。今は、その提出用フォームを使っているおかげで、準備するのは大変ですけど、データに矛盾があるとすぐわかるようになったので作業が楽になりました。非常に助かっているのでIICPのサービスをお勧めできるポイントなのではないかと思っています。
IFRS適用してからのIICPとのやりとりはいかがですか?
英国の親会社のIFRS適用に伴い、2021年7月決算からIFRS基準でのレポートが必要になりました。親会社や監査法人から前期分のレポートも必要と言われて、IICPには2020年のレポートも追加で依頼しました。
私は、日本の退職金制度を理解していない英国の親会社の経理とやり取りしながら、必要としているレポート内容を聞いて、英文のままIICPにお伝えしてレポートを作成していただきました。
そもそも親会社の指示内容があまりはっきりしていない中で、何をすれば監査法人の要望に応えられるのかをIICPから提案しながら進めていただけて、英語対応や国際対応も親身になって対応してくださり、すごく助かりました。
内容を汲み取って作成いただいたレポートに対しては、英国の親会社の経理から特に何も指摘はなく受け入れられ、毎年同様のレポートを依頼されています。
会計処理の報告書で、IFRS基準でのレポートは、従来からある割引率などの話に加えて、アセットシーリングというものが出てきて、これが何なのかを英国の経理責任者に説明しなければいけませんでした。資産の評価が減らされてしまう形になるというのもあって説明が難しかったのですが、そこを理解してもらう際にも、IICPに親身になって教えていただき、助けてくださいました。
あとは転がし計算ですね。7月決算なので、3月時点でいろんな情報をお出しして、3月末から7月末にかけての転がし計算を行う必要があり、FRS102の時代はそれを自社で行っていました。IFRS適用してからはアセットシーリングなど難しいものが増えたので、パッケージの中でご提案いただいて、転がし計算の結果もレポートの中に入れていただいています。私も非常に楽になりましたし、監査法人からの質問にも、そのレポートを見せるだけで済んでいます。
IICPを利用して実感したこと
親身なコンサルタントと信頼できる報告書に満足しています
IICP担当者の対応や印象はいかがですか?
当然なのかもしれないですが、知識が豊富で何でも答えてくれます。当社の経営に影響する難しい悩みに対しても、アドバイスしてくれますし、作業に関しては、当社側の提出期限を延ばす必要があるときはIICP側の作業時間を調整するなど、スケジュールをうまく先読みして立てていただいています。今は大体、半年前くらいに、いつまでに何をしましょうとご案内いただいていますね。
とにかくわからないことに対しては明確に答えてもらえるし、出来上がったレポートに対する説明の時間もしっかり取っていただけます。 専門的な内容ということもありレポートが難解なので、初年度は何もわからなかったのですが、毎年、繰り返し説明いただくことによって、弊社側の知識も高まっていると感じています。
あとは、当社はヨーロッパ旅行を主に扱っているので、最近では新型コロナの流行で大きな影響を受け、会社の体制の見直しも経験しましたが、特殊な事象に伴って会計処理が必要になった際にもかなりサポートいただきました。
これまで担当してくださったIICPのコンサルタントは皆さんすごく頭が切れる方だなと思っています。しつこく何度聞いても音を上げずに答えてくださいます。
これからDBO計算の委託先を検討する他社に、IICPをおすすめするポイントがあれば教えてください。
これまで退職給付会計の業務を担当する中で、計算ソフトを使えば、自社でも計算できるのではないかと考えたこともありますが、会計監査を受ける観点からすると、専門家の署名が必要になってきますし、会計監査人が数値の正確性を検証するのも難しいだろうとこれまでの業務を通じて感じています。
その点、IICPからの年金数理人による署名付き報告書は、専門家が確認していることで、計算結果に客観性があり、信頼のおけるものである証明となり、監査上もスムーズに通るので、細かい監査のやり取りが省けていると思います。その観点でも依頼していることは非常に意味があることだと改めて思っています。
特に、IICPの場合は、IFRSの対応や海外の親会社との対応でどうしたらいいか分からない時も、求められているレポートの内容を把握して、要件を満たしたレポートを準備してくれていますので、自信を持って勧めたいと思います。
今後の期待
今後IICPに期待することを教えてください。
今以上に望むことはありませんが、何か絞り出すとすれば、さらなるスピードアップですかね。こちらから情報を出したら、例えば1週間後ぐらいにもう試算が出てくるみたいなことぐらいです。もし何かあるとすればで、もう本当にそれぐらいです(笑)。
本当にIICPにお願いしてよかったと思っています。
【 IICP担当者 東京本社コンサルタント大橋より 】 渡辺様 |
※取材日時:2023年12月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。