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割引率の設定方法-1-改正の概要

割引率とは、「将来の退職給付見込額を割引計算により現在価値に換算する際の利率」のことをいいます。2012年改正基準による改正の概要について解説します。 解説を見る→

図解

図解:割引率設定方法に関する改正の概要

割引率に関する改正の概要

割引率とは、「将来の退職給付見込額を割引計算により現在価値に換算する際の利率」のことをいいます。2012年5月の改正により、割引率について、図の通り改正されました。

2012年5月の改正前までは、旧基準における容認的な方法、すなわち、平均残存勤務期間に相当する国債又は優良社債の利回りを使って割引率を設定するケースが多い状況でした。

改正後は、複数割引率として、「A:イールドカーブ直接アプローチ(以下「直接アプローチ」)、「期間」と「金額」を加味して加重平均した単一割引率として、「B:イールドカーブ等価アプローチ(等価アプローチ)」と「C:デュレーションアプローチ」のいずれかを選択適用することになります。

なお、この他に、「加重平均期間アプローチ」も存在しますが、これは、割引率をゼロと仮定してデュレーションを算定した場合の「C:デュレーションアプローチ」に相当するものであり、特殊ケースに過ぎないため、ここでは「C:デュレーションアプローチ」に含めて解説します。

イールドカーブ

イールドカーブとは、下図おける曲線で示されるような、『債券の償還までの残存年数と利回りの関係を表すカーブ』であり、割引債の利回りカーブを指します。

但し、実際には任意の満期を持つ割引債の利回りを観測できないため、利付債の観測価格から金利の期間構造モデル(例:スベンソンモデル、ネルソン・シーゲルモデル等)を用いてイールドカーブを推定することになります。

このイールドカーブの推定は、技術的にハードルが高いため、会社自ら作成することは現実的ではなく、一般的には計算機関から提供されるものを使用することになるでしょう。


ポイント

割引率とは、「将来の退職給付見込額を割引計算により現在価値に換算する際の利率」のこと。

複数割引率として、「A:イールドカーブ直接アプローチ」、「期間」と「金額」を加味して加重平均した単一割引率として、「B:イールドカーブ等価アプローチ」と「C:デュレーションアプローチ」のいずれかを選択適用する。

イールドカーブとは、『債券の償還までの残存年数と利回りの関係を表すカーブ』であり、割引債の利回りカーブ。

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