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確定拠出年金(DC)の継続教育 -3- 継続教育の実施手順~継続教育の企画~

確定拠出年金の導入時教育については運営管理機関からのサポートもあり、どの企業でもほぼ実施されていますが、継続教育となると具体的にどう進めればよいのか、特に初めて実施するような場合にはなかなかイメージしづらいのではないかと思います。
今回は、継続教育を企画するまでのステップについてまとめましたので、参考にしていただければと思います。なお、コラム内容は前回ご紹介した企業年金連合会の継続教育実践ハンドブックを参考にしています。解説を見る→

IICパートナーズ コンサルタント 向井 洋平
著者プロフィール
掲載日:2015年12月9日

解説

継続教育の企画から実施までの一般的な流れ

  1. 自社のDC制度の利用実態を把握する
  2. 課題を整理し、課題解消のための継続教育を企画する
  3. 媒体を検討し、委託先を検討(あるいは自ら実施することを決定)する
  4. 教育内容を検討し、準備を行う
  5. 継続教育を実行する
  6. アンケートやDC利用実態を収集し、取り組みの評価を行う
  7. 次期の継続教育の企画につなげていく

1.については、運営管理機関からのデータ収集と、加入者(あるいは労働組合)からの直接的なヒアリングの両面から実施することが理想的です。 ただ初めて行う場合には、まずは比較的容易な運営管理機関からのデータ収集と分析を実施することとし、加入者からのヒアリングは5.や6.の中に位置づけることでもよいでしょう。

継続教育における課題の設定

DC制度の利用実態の把握にあたり運営管理機関から提供されるデータとしては、

  • 投資信託と元本確保型の投資割合や、元本確保型100%の加入者の割合
  • 運用利回りの分布や想定利回りとの比較
  • Webサイトやコールセンターの利用件数

などが挙げられます。

DCの投資教育に関してよく言われるのは、積極的に運用に取り組んでいる層と、最初に元本確保型商品を選択したまま放置している無関心層の二極化です。 運営管理機関のデータを分析した結果、多くの無関心層が存在しているということが明らかになれば、その解消に焦点を当てて継続教育を企画することが考えられます(ステップ2.)。 具体的な目標設定や実施内容の例を挙げると、以下のとおりです。

  • DC制度に対する無関心、無理解の解消を図るため、自社の退職金制度における位置づけなど、基礎的な制度の再学習を行う。
  • Webサイトやコールセンターの利用率向上を目指し、「何ができるのか」「どう使うのか」を活用例とともに示す。
  • 分散投資を促すために、その重要性について改めて解説し、運用商品の資産ごとの分類や具体的なスイッチング方法についても説明する。

予算を確保!

上記の一般的な流れの中ではステップ3.で委託先を検討することとなっていますが、初めて継続教育を実施する場合にはステップ2.の段階から運営管理機関に対してどのようなメニューが提供可能かをヒアリングし、相談しながら進めていくことでよいと思います。継続教育を2回、3回と実施していく中で、自社で主体的に課題設定や企画ができるようになり、運営管理機関の提供するメニューや対応に物足りなさを感じたら、投資教育を専門に行っている他の会社をあたってみてもよいでしょう。

継続教育の実施にあたり、現状を把握して課題の設定とその解消ための企画をまとめることは、社内で継続教育を実施するための予算を確保するためにも重要なステップとなります。

現状把握と課題の洗い出しを丁寧にやればやるほど、改善点ややるべきことは色々出てきますが、予算と時間と人手の制約がある中でできることは自ずと限られます。解消すべき課題を絞り、継続教育実施の目標を分かりやすく示すことで、より良い企画に仕上げていきましょう。


次回は実際に投資教育を実施するにあたって、どのような方法や内容があるのか、いくつかの例を挙げながら解説します。


掲載日:2015年12月9日

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