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確定給付企業年金(DB)の各種予定利率・予定死亡率の改正等―2015年3月のトピック

3月のトピックとして、以下の点について取り上げます。

・退職給付会計基準適用指針の改正
・確定給付企業年金の各種予定利率の改正
・確定給付企業年金の予定死亡率の改正           解説を見る→

IICパートナーズ コンサルタント 向井 洋平
著者プロフィール
掲載日:2015年4月15日

解説

退職給付会計基準適用指針の改正

企業会計基準委員会は3月26日、「退職給付に関する会計基準の適用指針」の改正を公表しました。複数事業主制度の開示に関する改正であり、詳細については関連記事『退職給付会計適用指針の改正「複数事業主制度に関する注記の見直し」』で解説していますので、ご参照ください。

確定給付企業年金の各種利率の改正

例年、3月には翌年度に適用される確定給付企業年金の各種予定利率が厚生労働省より告示されています。 2015年度に適用される率は次のとおりとされ、いずれも前年度に引き続いて過去最低を更新しました。

  • 継続基準の下限予定利率:0.5%(2014年度は0.7%)
  • 非継続基準の予定利率:1.90%(2014年度は2.00%)
継続基準の予定利率は責任準備金や標準掛金・特別掛金の計算に使用される予定利率であり、以下の(1)と(2)のいずれか低い率を下限とすることが定められています(0.1%未満切り捨て)。

(1) 直近5年間に発行された10年国債の応募者利回りの平均…今回は0.896%

(2) 直近1年間に発行された10年国債の応募者利回りの平均…今回は0.565%

また、非継続基準の予定利率は最低積立基準額の計算に使用される予定利率であり、直近5年間に発行された30年国債の利回りに基づいて定められます。但し、労働組合等の同意を得た場合(基金型の場合は代議員会で議決した場合)は、上記の率に0.8~1.2を乗じた率とすることが可能です。

確定給付企業年金の予定死亡率の改正

2014年度は5年に1回の死亡率の改正時期にあたっており、予定利率とともに、2015年度から適用される確定給付企業年金の予定死亡率についても告示されました。

改正後の率は昨年11月にパブリックコメントで公表されたとおりの率となっています。詳細は関連記事「2014年11月のトピック」で紹介しておりますのでご参照ください。

なお、非継続基準の予定死亡率については、将来の死亡率の改善を見込むために一定の係数を乗じることとなっていますが、今回の改正ではこの係数についても以下のように改められました。

(改正前)男子0.95、女子0.925

(改正後)男女とも0.86

終身年金を実施している企業年金では将来の年金支給期間の見込みが伸びることとなり、予定利率の低下とあわせて最低積立基準額の増加要因となります。

年金財政の決算日を3月31日としている場合、最低積立基準額の計算に新しい予定利率及び予定死亡率が適用されるのは2016年3月末決算からとなりますが、2015年3月末時点でどの程度の影響がありそうなのかを確認しておくとよいでしょう。

掲載日:2015年4月15日

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